持続可能なパーム油(RSPO認証)とは?

2025年6月05日

持続可能なパーム油(RSPO認証)とは?

 

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パーム油は、主に一部地域における生産方法と、それに伴う環境への影響を理由に、多くの批判や議論の対象となってきました。その影響は深刻で、非常に憂慮すべきものです。

まず私たちは、非倫理的なパーム油の生産は大きな問題であり、ノバスコシア・フィッシャーマンが支持するものでは決してないという立場であることを明確にお伝えしたいと思います。正しく収穫・生産されたパーム油は、パワフルで、ナチュラルで、素晴らしい成分であり、多くの地域社会の収入源にもなっています。

(規制されていない)パーム油問題とは?

パーム油は、西アフリカ原産のアブラヤシの果実から抽出される油です。この油は化粧品、食用油、さらに暖房や輸送用のバイオ燃料としても利用されています。

現在、世界のパーム油の85%はインドネシアとマレーシアで生産されています。これらの地域には多様な動植物の命を育む豊かな熱帯雨林がありますが、その熱帯雨林の一部が伐採され、パーム油農園に置き換えられているという現状があります。

 

 

このような農園開発が、規制や持続可能な方法に従わずに行われると、野生動物の食料や住処が失われ、多くの種の生存が脅かされます。一部の非倫理的な生産者にいたっては、土地の植生を焼き払うことで開発を進めており、その結果、野生動物の食料源は消滅し、大量の二酸化炭素が大気中に放出されます。

ボルネオでは、持続可能なパーム油として認証されている生産者は全体の10%未満と言われています。

「持続可能なパーム油」とは?

RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)は、パーム油業界に関わる7つのセクター(生産者、加工業者・商社、消費財メーカー、小売業者、金融機関・投資家、環境・社会NGO)を結び、持続可能なパーム油のための国際基準を策定・実行する非営利組織です。

RSPOは、企業が「認証された持続可能なパーム油(CSPO)」を生産するために遵守すべき環境的・社会的な基準を定めています。これらの基準が適切に適用されれば、パーム油栽培が地域の環境やコミュニティに与える悪影響を最小限に抑えることができます。

RSPOには、パーム油のサプライチェーン全体を構成する世界3,000以上の企業や団体が加盟しており、持続可能なパーム油の生産・調達・使用に取り組んでいます。

 

 

ノバスコシア・フィッシャーマンがパーム油を使う理由

私たちはRSPO認証の持続可能なパーム油のみを、石鹸に(石鹸のみに)使用しています。パーム油はナチュラルなクレンザー、保湿剤、抗酸化成分として、肌をやさしく洗い上げます。ノバスコシア・フィッシャーマンの石鹸は、有害な化学成分や合成添加物を使用しないことを約束し、天然のオイルの力で汚れを落とします。一般的な抗菌石けんに含まれる人工成分は、肌への刺激になるだけでなく、排水を経由して環境にも負担を与える可能性があります。

ノバスコシア・フィッシャーマンでは、常にRSPO認証を受けたパーム油のみを使用してきました。これは、パーム油の生産者、サプライヤー、流通業者すべてが倫理的で持続可能な施設であることを確認済みであることを意味します。こうした条件のもとでは、動植物もその環境の中で健全に生き続けることができます。

 

パーム油が髪と肌にもたらすメリット

1) アンチエイジング(ビタミンEと抗酸化物質によるフリーラジカルの除去)
2) 洗浄&保湿(皮脂や汚れを落としつつ肌を保護)
3) 健康な髪(ビタミンA、ベータカロテン、ビタミンE)
4) 抗がん作用(フリーラジカルへの対抗)

 

消費者にできることは?(なぜパーム油を全てボイコットすべきではないのか)

まず、持続可能でないパーム油はボイコットすべきです。しかしパーム油は、非常に収穫効率の高い植物油であり、もし別の植物油に完全に置き換えると、より多くの土地や資源(⽔・電⼒・CO₂排出)が必要になります。それでは、森林破壊や環境負荷の問題は解決されません。だからこそ私たちは、「パーム油の生産方法を正しくする」こと、そしてそのために努力する組織や製品を積極的に応援することが大切だと考えています。

企業ができることは?

持続可能なパーム油のみを調達すること。RSPOのリソースを活用し、倫理的に調達された油のみを使うこと。この貴重な資源の利用に細心の注意を払いながら、収穫地域の人々や動植物と共存していく道を探求し続けることだと信じています。

さらに詳しく知りたい方は、RSPOおよびWWFの公式サイトをご覧ください。


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